吉原清隆
母親と二人で団地に暮らす誠。幼い頃、不思議な存在感を持つ野良イヌを見かけ、そのイヌを探し、団地内を歩き回るのが日課になった。中学生になった誠は、いつもの巡回コースの展望台で久賀に出会った。友達のいない、パソコンの虜だった誠に、久賀はコンピュータ・ゲームの共同制作をもちかける。俺達にしか築けないものを築き、新しい物語を創ろうと始まった二人の高校生の幸福な友情の日々。やがて、ゲーム「Ill」が完成するがー。コンピュータ世代の寄る辺ない心を覗く問題作。